手作りの器が手になじむ理由
Matiass Preiss ·
なぜこの器はしっくりきて、あの器はこないのか。説明できる人はほとんどいませんが、目を閉じていても違いはわかります。判断は目ではなく手で起き、しかも速い。作り手としての私の仕事のほとんどは、感じられるけれど意識して見られることのない事柄についてです。
それは五つあります。重さ、釣り合い、壁の厚み、口縁、そして表面です。
重さと釣り合い
器は、見た目どおりの重さであるべきです。手が予想したものと違うものが返ってくると、その器は間違って感じられます。軽すぎれば安っぽく、うつろに。重すぎれば鈍く。炻器にはもともと程よい密度があり、ここで助けになります。重荷にならずに、素材そのものに存在感があるのです。
総重量と同じくらい、釣り合いが効きます。底が厚く上の壁が薄い器は、座りたがっているように感じられます。重さはかたち全体に配られているべきで、それは轆轤の上で半分、削りで半分決まります。釣り合いが取れているとき、器は指のあいだでほとんど浮いているように感じられます。
壁
壁の厚みは二つのことを決めます。唇に当たる感触と、熱の伝わりかたです。壁の薄い磁器の器は熱をそのまま伝えます。端正ですが、こちらに緊張を強います。厚みのある炻器の壁は熱を押しとどめるので、中身が熱いうちから手に持てます。湯呑のような把手のないかたちでは、これは細部ではなく、設計そのものです。
壁はまた、均一であるべきです。むらのある壁は、器が動いていなくても手のなかで落ち着きません。均一さは挽きから来ます。壁をゆっくり引き上げること、最後の一引きを急がないことです。
口縁
口縁は器のなかで唯一口に触れる部分で、飲む経験のほとんどをここが決めます。わずかに外へ返った口縁は、中身を舌の上へ流します。まっすぐな口縁は、器をより深く傾けさせます。鋭すぎる口縁は、釉薬がどれほど美しくても不快です。
私は口縁をやわらかく仕上げます。丸みを持たせ、軽く締め、目ではなく指で確かめます。轆轤の上で最後にすることであり、飲むときあなたが最初に気づくところです。
表面
最後に釉薬です。艶のある釉は濡れて、速く感じられます。艶消しの釉は乾いて、静かに感じられます。結晶釉の表面には、親指がひとりでに見つける小さな起伏があります。釉が縁を越えて薄くなるところでは土が透け、器の途中で肌合いが変わります。釉薬が器の性格を変えるというのは、色だけの話ではないのです。
こうした判断はどれも商品写真には写りません。それが手仕事の器の、声の小さな言い分です。まず手のために作られている、ということ。いま手にとれる一点物は現在の作品に、長く使うための習慣はお手入れにまとめてあります。